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流通業界も商店街ももう景気のせいにするのは止めて間違った施策をして来た事を反省する時だ

流通業界とは言っても大はイオンやヨーカドーから商店街の魚や八百屋まで全ての業者に共通する消費不況の原因を紐解く解がここに書かれている。

ネット通販全盛でカタログ通販は終わるのか:日経ビジネスオンライン

消費者の嗜好は明らかに欲しい時が買う時になっている。Amazonや楽天のポチる文化と賞味期限の短いファストファッションに慣れた消費者はリアルな店舗で望む商品が無いと分かると納品までに3日も待てずにその場でポチり商店はショールームと化す。実はリアルな店舗の武器は消費者が商品をその場で手に入れられる点にあると信じているのだが、店舗の"活性化"を唱える多くの人々は消費者の行動を無視して楽で簡単な自己満足の施策だけで終わらせようとする。そして殆どの施策が失敗に終わり不景気とAmazonが売上不振の原因となる。本当は施策がダメなのに。

Amazonや楽天が即日配達を実現しようとしているのならば、商店はその場で商品を手渡しできる手段を講じないといけない。この機能を限りなくそぎ落として来た代表が百貨店業界である。売場を卸に渡した不動産業だとか言われているが問題はそこではない。自分で売っている商品の在庫管理ができていないのが最大の理由だ。リアル店舗において欠品は最大の悪業だと思って欲しい。「あそこに行ってもどうせ無いから」と消費者に思い込まれる最初の一歩が欠品だ。

例えば池袋の西武百貨店本店に欲しい商品が無かった場合「そごう川口店になら在庫が3つある」と伝えられたら顧客はどうするだろうか?その場でどうしても欲しい理由があれば自ら出向くであろう。またその在庫の配送を頼むかもしれない。もう一歩進んで売場でネット販売を含めた在庫を顧客自ら確認できてもよいだろう。クリック&モルタルならぬモルタル&クリックである。
これは何も大流通グループに限った事ではない。商店街全体、もしくは地域全体で取り組んでもできる仕掛けである。商店街に無くてAmazonにあるものは大量の商品を抱える物流倉庫ではなく、すぐれた在庫管理能力と商品を検索できる利便性である事に気づいて欲しい。もし大量の商品在庫が武器になるのであれば20万m^2を越える売場面積のレイクタウンは大成功を収めていただろうが、実際は「商品にたどり着く前に疲れる」という事で避けられる何とも皮肉な結果となった。
大事な事は「あそこに行けば欲しい物が必ずある」と消費者に思い込んで貰う事だ。しかしながらこうした施策をほとんどの商店街は行えない。資金の問題か?マーケティングの理解不足か?どちらも違う。施策以前に参加者の仲が悪く一緒に始めようというモチベーションが無いのが最大の原因である。
大も小も個店で消費者ニーズに対応する事はもはや不可能。ならば消費者の行動範囲であるドミナントエリア全体でファスト&サーチという消費者ニーズにモルタル&クリックで応える事こそが通販に対抗する"リアル"な流通業界の採るべき道であると思う。