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日本でも空港間競争が始まりそうです。まずは東京から。

デルタ航空が成田から羽田に拠点を移したいと言い始めました。デルタが移転となればSKY Teamごと移転となるのは火を見るよりも明らかです。AF、KL、AZ、KEやデルタ子会社のVSも追随でしょうね。まずは成田空港会社からより有利な条件を引きだそうというジャブでしょうが、条件が渋いようならSKY Teamごと移転となるかも知れません。

デルタ、羽田に拠点空港移す用意「都心に近い方が便利なのは明らか」

 

成田空港会社にとって最悪のシナリオは、SKY Teamが羽田に移転した後に有償搭乗率が改善するケースです。羽田有利となればJALANAとて見過ごす訳にはいかなくなる。

これが利用者にどう影響するかというとまず運賃が下がります。高いと言われている成田空港の着陸料(実際は航空運賃に含まれる着陸料分や空港利用料をトータルすると旅客一人が支払う空港発着関連費用ではヒースローがダントツで高く成田の空港使用料は実は世界の中では標準なのです)が下がります。航空会社の引き留め策ですね。本来であれば「羽田から全ての便を成田に移して羽田に絶縁すれば格安にするよん♪」と言えればよいのですが、JALANAにはこの作戦は間違っても使えません。この2社は国内線の金城湯池である羽田から撤退できる訳がなく逆に羽田から「もう二股は止めて!成田さんと別れてくれたら私安い女になるわ♪」と言われたらマジで成田さんと別れを考えてしまうでしょうから。

成田が対抗する為には、まぁ当たり前の事を当たり前にするしかないんですね。横風用のC滑走路はほぼ絶望的ですが、「2500mのB滑走路を燃料満載しても中型機が離陸できるように3500mにする」「東京駅や品川駅さらには羽田空港と数十分以内で結べるように空港アクセス鉄道を複線化してスカイライナーを10分ヘッドで運行させ京成上野から東京駅(2期工事でさらに品川高輪口で京急接続)まで延伸」「アジア、欧州便の深夜出発を考慮し24時間無制限で離着陸できるようにする」「夜間でも東京都心のホテルまでの公共交通機関を確保する」「旅行客だけでなくレジャーとして利用できる空港にする」「空港内のテナントでの販売価格を市中価格と同じになるよう監視する」などなどです。旅客や航空スタッフから人気のある空港ならどこでもやっている事です。

 

日本に国際線のゲートウェイとなる基幹空港ができなかった(成田空港がその地位を得るはずでしたが、制限の多い同空港ではそもそも基幹空港とは呼べません)のは羽田 / 成田の棲み分けをした国内 / 国際分離策が誤りであったためです。非常に日本らしい決着方法でしたが誰が得する事も無く同政策は終焉しました。関西が事実上伊丹 / 関空の一体運営を目指し始め関空一本化を目指して競争を持ち込まないならば、首都東京は空港間競争を用いて人的トラフィックを増加させるのが成田 / 羽田の総利用者数を伸ばすもっとも効果的な方法だと思います。

ただ成田にとって羽田以上に怖い存在の空港があります。もの凄いポテンシャルがあるのですが現在その潜在能力は全くいかされていない空港です。成田スルーにもつながるその空港は新千歳空港北九州空港で、北海道庁北九州市の役人が聞いたら「来たぁぁぁぁぁぁ!!!」と歓喜で泣き叫びそうなのですがなぜ怖いのかは別の機会に譲る事にします。