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伝説の番組TPリクエストアワーを振り返る

YouTubeって何でもあるんだねぇ。「そう言えば、あれどうだったんだろう?」と数十年も昔のことを突然思い出してみることがたまーにある。今回はそんな30年以上も前に地方ローカル局で放送されていたTPリクエストアワー(以下TPと略する)という伝説のNHK-FMの番組のお話。

まずは下記の音楽を聴いて欲しい。20秒ほどで終わる。


これがNHK前橋放送局が無銘だったアルフィーに作らせた宛先ソング、通称宛ソンである。アルフィーの名を世に知らしめる爆発的ヒットとなるメリーアンが発売される2〜3年前の話だ。
アルフィー版以外にも曲のバージョンは複数あった。また1980年当時は電子メールなんてある訳もなくラジオリスナーは葉書にリクエスト曲やネタを書いて送っていたのだが、TPという毎週土曜日の13:00から5時間生放送されていたこのラジオ番組のリスナーは皆送り先である地元NHK前橋放送局の住所をこの曲で暗記していたのである。またNHK前橋放送局コールサイン(JOTP-FM)も番組名の一部になっていた事から同様に記憶し今に至っている。

ちょっと当時の時代背景を説明しよう。当時は全国に民放FM局が4局(東京、大阪、名古屋、福岡)しかない時代で地方ではFM放送と言えばNHK-FMのことを指していた。またCDの発売は1982年のことでありLPレコードと呼ばれる直径30cmのプラスチック円盤が音源として重宝されていた。レンタルは当時はまだ違法扱いでアングラな雰囲気で行われていた小さな商売であり1枚2500〜3000円もするLPレコードをおいそれとは買えない中高校生達はステレオ放送のFM番組に音源を求めてエアーチェックに勤しみカセットテープにダビングして音楽を聴いていたのである。当時は1曲フルコーラスを流す番組が支持を得て曲の途中で切る番組は非難轟々であった。曲に曲、曲にパーソナリティの声を被せる放送スタイルはJ-Waveがエアーチェックが音源として重要でなくなった1980年代後半に初めて行ったものである。

さてTPに話を戻そう。TPが伝説なのは宛ソンがあったからではない。聴取率20%超えもさることながらDJ(司会? MC?)をしていた行宗蒼一アナウンサーや番組内のコーナーこそが伝説だったのだ。因みにTPの掲げていたキャッチフレーズは「民放よりも面白い」。正確に確認した訳ではないが「土曜日の午後(学校は午前中で終わる)は街から中高校生が姿を消す」とまで言われていた。アシスタントをしていた相川佐有里嬢はFM誌が主催していたパーソナリティランキングで上位に入り全国から「これ誰?」と思われていたことだろう。
NHKである故に商品名は放送できない。国民的歌手に真っ赤なクルマとまで歌わせたNHKではあるが、TPのスタッフでチャッピーという愛称の女性(金魚鉢の外に居たのでディレクター等と思われる)を弄る時には「同じ名前の原付とかありますが」などと平気で言うと相川佐有里嬢が「もう、ダメですよ♪」とフォローを入れる具合。
そして極めつけは「ひろえちゃんコーナー」。中学の後輩の女の子への思いが綴られたラブレターを番組宛に送ってくる男の子(ペンネーム〜今でいうラジオネーム〜は〇〇でこんにゃく作ろうじゃん氏)の葉書を読んでMCの2人が語るだけのコーナー。これを番組コーナーにして放送してしまうところが当時のNHK前橋放送局の凄さであり圧倒的なリスナーの支持を得て伝説となった所以である。このコーナーの話題はTPリスナーであった方が下記のブログに詳細を書いている。

「TP」を聞いてたころ: るみくすの「人生あるばむ」

 

さて、その後のTPだが相川さゆり嬢が番組を降り、行宗蒼一氏がNHK山形放送局に転勤となり下火になったらしい。僕も2人が番組を離れて聴かなくなった一人だから、その後の事は知らない。
この記事を書くにあたり行宗氏のその後が気になったが、なんとスペインのバルセロナに移住しているようで彼の地で奮闘しているようである。

知ってびっくり!地中海の不思議の国・バルセローナ (mag2メルマガ)

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地中海の不思議の国・バルセローナ! (mixiページ)

どうせ人生・ケセラセラ! (amebaブログ)


ご著書も健在。

脳みそのほんとうの使い方(ビギナーズ編)

脳みそのほんとうの使い方(マスターズ編)