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NECのスマートフォン撤退の記事を読んで思う Androidに埋もれて差別化に失敗

正しくは「取締役会で決定した事実はない」なんでしょう。今、14:39ですから発表するとすれば証券市場閉まった15:00以降に発表かな。株主としてはコストがかかる撤退よりも事業売却が望ましいけど、経営陣が先が見通せないのなら「止める」という判断支持しますよ。

NECが「スマホから撤退」報道 「決定した事実ない」

 

このブログ記事の結論は下の4つ。 

Androidの中に埋もれたのが敗因

・マーケティング機能がないと民製市場では正直「無理」です

Androidは中継ぎで本命はChrome OS

・今から参入するのならネットワークアプリ

 

まぁAndroidは、改変する自由度はあれど差別化できる技量までは規定していない訳で数百機種あるAndroid端末の中で際立てさせるのはプロダクトを作るのとは別の意味で難しいでしょう。

つい3年程前の出来事ですがモバタの事業責任者が「(Androidスマホの)玉はできている。良い物ができた。(海外から)順次やる」というのを聞いて、「おせーよ」と思ったものです。

Androidは改変する自由度はあるのですが差別化する技量がないと数百台の中に埋没してしまう。docomoは埋没してしまったAndroidから2台を選んでツートップとした訳ですが、AKBからさっしーと大島、まゆゆを選んで後は卒業!みたいなもんでしょうか。
その差別化に携帯業界で苦しんだのが旧電電ファミリーのNとPなんです。僕は民製事業を歩んで来ましたがNTTの発注って何十年も昔から仕様が出て来てその通りに作った製品を納品する商習慣なんだと聞いた事があります。古くはDIPSっていう専用大型コンピュータまで発注していましたから。これは料金計算用として90年代まで残っていたらしいですが。そういう発注なので「こんな面白い物考えたおー!」とメーカーが持っていったとしても「そんな物欲しいって言ってないしぃ(キリ」とかツンデレされちゃうのです。なのでメーカーがマーケティングしてリサーチしてリスクとって製品作ることは「あの世界」では起きないのです。だって買ってくれないんだもの。民製市場では当たり前の製品企画が「リスク」という言葉で「発注ありき」でないと出来無い市場もあるんです。そういう世界にいた人に「マーケティングとか言っても」仕様を貰い発注数量を確定しないと製品ができないとかいう話になる訳ですよ。まぁJRにもJR規格(JISではない)の蛍光灯じゃないと納品できないという事があったので(元含む)官とはそういうものらしいです。NECが今や資産バーゲン会社となった本当の理由は分かりませんが、内部の末端から見て感じた事についてはいずれNDA(真剣に全文読んで印した)に反しない範囲で書いていこうと思います。もっともNDAに触れる事はほとんど知らないんですけどね。

 

さて、携帯端末(今ならスマホでしょうが将来どんな名前で呼ばれてどんな形になるかはわかりませんが)の近未来はThinクライアントに向かっていくでしょう。いや業界はそっちに向かっていたんですよ。AppleiPhoneを発売するまでは。クライアント端末にソフトウェアをインストールするビジネスモデルは「クライアントーサーバ」という言葉でIBMにとって変わったMicrosoftが作りあげたモデルです。手元でデータを自由にできるEUC(End User Conputing) という言葉と共に非IT現場で喜ばれました。

でもね、数百台、数千台の端末のSWを管理するコストは想像以上に高いのですよ。なので非インストールモデルが待望されるまで時間はそんなに必要なかった。しかもGoogleという何でもかんでもBrowser上でサービスを提供する会社が現れるに至っては、もうHTML5+JavaScript+CSS3の組み合わせは待ち望まれて誕生した姉妹なんです。ところがHTML5が出揃う前にネイティブアプリをインストールさせるという旧来のモデルでAppleが仕掛けて来た訳です。で、それは大成功を収める。
Googleの計画ではAndroidなんてどうでもよい。彼らはBrowser数さえ増えれば収入増になるんだから。でもGoogleiPhoneの開発を嗅ぎ取ったんじゃないかな(憶測)。端末を握られたくなくてAndroid社の買収に踏み切る訳です。でもこの時点でもGoogleの本命はChrome OSだと思います。Chromeを複数の端末で使っている人ならわかると思いますが、Chromeではブックマークは言うに及ばずExtentionやChromeアプリまで複数端末で同期されますよね。あれが正しい姿だと思う訳ですよ。まぁiPhoneもiCloudで同期してくれますがアプリインストールしている事に変わりはないですけど。
でね、(もはや携帯端末だけでなくPCやタブレットも含む)端末アプリは最終的にはHTML5+JavaScript+CSS3のネットワークアプリ派とネイティブアプリ派との争いになると思うんですが、Googleはどう考えてもネットワークアプリ派なんです。事業的にね。そうなるとAndroidって何なの?となる訳ですよ。AndroidはiOSの対抗馬として出てきた中継ぎのようなもので本命はやはりChrome OSというのが僕の推測。FireFoxOSとかUbuntu MobileなんてGoogleは大歓迎ですよ。みんなネットワークアプリ派ですから。ただ今更「絶対の押さえを出します」って言いにくいでしょ。なので今はネイティブアプリ派のような振りをしているけど力は入っていないよね。Google Playも放置って感じで。

ところで僕の考える(後から参入する端末モデルの)イチ押しがネットワークアプリかというとこれは違う。Microsoftはちゃんとお勉強しているらしく「それらしい」素振りを見せているけど、どうしても金城湯池のサーバークライアントモデルを捨てる事ができない。ただクラウド市場が伸びてWindows Serverが売上げ減となったら一気にモデルを変える可能性はある。あの会社は号令と共にたった1年で全製品をインターネット対応にした実績がある会社なんで方向が定まれば名実共に爆速で仕上げる実力はある。
ネイティブアプリでもなくネットワークアプリでもない別のアーキテクチャが僕のイチ押しなのだけどこれについては別の記事で書くネタにしたいな。